喉以外は元気

完全に喉がいかれました、あもですこんばんは。
ちょっと前から乾燥気味だったんですが、もうガチで喉風邪ひいたみたいで声が出ない出ない。
かつて無い程の低音ボイスor掠れる通り越してまるで出ない高音ボイス。普段低音出ないからちょっと楽しいだなんてそんなそんな。
流石に2,3時間喋らないでいたら少しは楽になりましたけど、明日からはマスク着けて生活しようと思います。喉って長引くんだよな…

さて、追記に文章。
麻巳さん宅の睦月さん(フローゼル♂)をお借りしています。
相変わらず誤字脱字キャラ崩壊はあると思いますが、愛だから!重要なのは愛だから!!!
他にもお子さんお借りして書きたいなーってネタがいくつかあるので、暇を見てポチポチしたいです。


「んー…いいトコ、無いな…」
就職情報誌や掲示板を見るが、なかなかいい条件が見つからない。
大きく溜息をつき、睦月は困った様に眉間に皺を寄せた。
暇ができたので、新しいバイト先を探したい。
そう思って求人情報を漁っていたが、近所にはバイト募集をしている所は無いらしい。
「もうちょっと条件変えて探してみるか…自給、はそこそこ欲しいけど。少しくらいの距離なら妥協ってことで…」
ぶつぶつと呟きながら、少し遠くの町の求人情報に目を通す。
「こっちの方はあんまり行かないんだよなー…何か店とかあったっけ?」
仕事内容を1つ1つチェックしていると、ふと小さな記事が目に入った。
どうやら町外れにあるパン屋らしい。写真を見る限りあまり大きな店ではないが、自給・勤務地共に文句は無い。
「へぇ…パン屋か。そういや、まだパン屋でバイトってしたことないっけ」
ここに決めたっと!
睦月は大きく頷くと、近くにあった公衆電話に向かう。
「えーっと、電話番号はっと…」
番号を押して、きっかり3コール。
『はい、ホイップのパン屋ですー』
受話器から、ふわふわとした女性の声が聞こえた。
「あの、バイト募集の記事を見たんですけど」
『あ、バイト希望の方ですか?うわぁ、本当に来たー!嬉しいなぁ』
「あ、あの…?」
電話の向こうできゃっきゃとはしゃぐ声に、睦月は戸惑った様子で言う。
「俺、バイト希望なんですけど……面接とかって」
『あ、いいですよ?そんなに堅苦しくしなくって。もっとフランクにいきましょ。えーと、お名前は?』
「睦月です。種族はフローゼル」
『睦月さん?それじゃあ、明日からよろしくお願いしますー』
「はい!?」
急な話に、睦月は大声を上げる。
『あれ、明日は無理かな?』
「いや、平気ですけど。その…いいんですか?」
『大丈夫だよー。そんなに難しい仕事でもないし、ちょっと私のお手伝いしてくれる人がいればなーって思った程度だから』
「は、はぁ…」
『それじゃあ、よろしくお願いします。あ、お店の場所分かるかな?』
「あ、はい。それは大丈夫です」
『良かったぁ。迷子にならないように気を付けて来てねー』
それだけ言うと、女性はブツリと電話を切ってしまった。
受話器を片手に、睦月は小さく呟く。
「…大丈夫なのか?この職場…」

******

翌日。睦月は不安そうな表情でパン屋へと向かった。
「…ここ、か」
実際の店舗は、写真から受けた印象よりも更に小さい。見るからに個人経営といった店構えだ。
「昨日の電話もアレだったし…俺、やってけるのかな…」
思い出せば出すほど、店長と思われる女性は頼りになるとは思えなかった。むしろ不安しか無い。
「…ま、やってみないと分からないよな」
頬を軽く張って気合を入れると、睦月はパン屋の扉を開けた。

「すみませーん。昨日電話した睦月ですけど…」
言いながら店内に入る。
ガラス製の花瓶が載ったカウンターと、壁に沿って備え付けられた棚。ちょっとした喫茶スペースもある。小さいなりになかなか立派なものだ。
睦月は店内を見回したが、人の姿は見当たらない。
「…あれ?」
いくら開店前とはいえ、店員の1人もいないとは。
如何しようかと思い立ち尽くしていると、店の奥から小さな声がする。
「………て……」
「…厨房の方?」
カウンターの奥、扉の向こうにはどうやら厨房があるようだ。声はその中から聞こえる。
「…て……ちょっと手伝ってー!」
「はいはい、今行きます!」
助けを求める声に、睦月は大急ぎで厨房へと向かった。

「あの、大丈夫ですか!?」
「あ、貴方が睦月さん?だよね?うわぁ、丁度いいところに!」
慌てて睦月が厨房に来てみると、大きなトレイいっぱいにパンを載せた女性が一人。おそらく、この女性が店長だろう。見たところノコッチのようだが、その色は明らかに一般的なノコッチとは違う。
「何か声が聞こえたんで…何かありましたか?」
「えっとね、ちょっとパン作り過ぎちゃって。1度で運べないなーって困ってたの」
そう言って、ほら、とトレイを示す。
「睦月さんが男の人で良かったぁ。これ、私じゃ重くて運べそうにないから。お願いします!」
「えっ、あ、はい…」
言われるがままトレイを受け取る睦月。如何したものかと考えていると、女性がにこにこと笑って言う。
「パン気になるの?1つだけだったら食べてもいいよ?」
「あ、いや。そういうわけじゃ…」
「美味しいよ?…要らないの?」
「うっ……いただき、ます」
「はい、召し上がれー」
女性の視線に圧され、睦月はパンを1つ手に取る。
ぱくりと齧りつくと、ふわふわとした触感に仄かな甘み。
「うわ、美味い」
「でしょでしょ?コレ自信作なんだー」
「店長さん、パン作り上手ですね」
そう言ってもぐもぐとパンを食べる睦月に、女性は不思議そうに首を傾げる。
「…店長さん?」
「え?違うんですか?」
「ううん、違わないけど。誰もそんな風に呼ばないから変な感じがして」
むず痒そうな顔で言う女性に、睦月は訊ねる。
「そうなんですか。じゃあ、何て呼べば?」
「ホイップでいいよ。お客さんも皆そう呼んでるし…」
「ホイップさん、ですか」
そういえば、まだ名前を聞いていなかったな。
確認するように名前を復唱すると、ホイップは大きく首を横に振る。
「あー、ううん。呼び捨てでいいよ!っていうか、敬語も要らないから!そもそも睦月さんの方が年上っぽいし」
「そうですか?…それじゃ、お言葉に甘えて」
「うんうん。私、堅苦しいのは好きじゃないから」
にこにこと笑うと、ホイップは睦月の背を押して言った。
「それじゃ、睦月さんに最初の仕事ね。このトレイ、右端の棚に置いて来て」
「ん、分かった」
言われ、睦月はトレイを手に店内へと向かった。
そうだ。彼女の空気に呑まれて忘れていたが、もう仕事は始まっているのだ。

******

「ありゃ、ホイップちゃん。何時の間にお手伝いさんなんか雇ったんだい?」
「えへへー、やっぱり一人だと力仕事できなくって」
「へぇ、これまた男前だねぇ」
「は、はぁ…どうも」
「あ、これウチで採れた野菜なんだけど。好きなだけ持ってきな!」
「ホイップねーちゃーん!お腹減ったー!」
「ちょっと兄ちゃん、そこのパン取って頂戴な」
店を開くと、狭い店内が急速に人で溢れだした。
とは言っても、客の多くがご近所さんらしい。皆が長話に花を咲かせ、客数の割にはのんびりとした雰囲気である。
睦月の仕事も、たまに新しい客が来ればパンを売り、パンが足りなくなればホイップが焼くのを待って補充。空いた時間には客同士の世間話に巻き込まれるように参加。仕事と言うにはあまりにも簡単だ。
「…こんなんでいいのかなー」
アットホームと言うにしても、あまりに度が過ぎているのではないだろうか。
パン屋と言うより、ご近所さんの溜まり場状態である。商店で働くつもり満々だった睦月にしてみれば、拍子抜けしたことだろう。
しかし、これでも客から見れば睦月はかなりの働き者らしい。
「お兄ちゃん、若いのに偉いねぇ」
「こーんな真面目なヤツ、この近所にはいねぇなぁ」
「は、はぁ…そうですかね?」
まるで働いている気分ではないのだが。
自分でコレなのだ、普段からこの店で働いているホイップは如何なのだろう。
そう思ってホイップの姿を探すが、店内に彼女の姿は無い。
「あれ、ホイップは?」
「さぁ?厨房にでもいるんじゃないの?」
「そういやホイップちゃん、さっきっからずーっと厨房に籠りっぱなしだな」
「何だい何だい、お兄ちゃん。ホイップのこと気になるのかい?」
「えっ、あっ、いや…えーと……ちょっと様子見てきます!」
小さな独り言に対して、勢い良く帰ってくる返事達。
それらから逃げるように、睦月は厨房へと掛け込んで行った。

「ホイップ、いる?」
「んー?いるよー」
厨房には、巨大なスポンジケーキと格闘するホイップの姿があった。
睦月の声に反応はしたものの、目線はスポンジケーキから1ミリたりとも外していない。なかなかの集中力だ。
「さっきから全然店の方に出てこないけど…ケーキ作ってたのか」
「うん。あとは飾り付けだけだから、もうちょっと待っててね」
「分かった。…へぇ、上手いな」
話している間にも、ホイップはスイスイとケーキをデコレーションしていく。
その慣れた手付きに、睦月は楽しそうな顔で見入る。
「ホイップ、パンだけじゃなくてケーキ作るのも上手いんだな」
「うん。むしろ、ケーキの方が得意かも。私ね、ふわふわしたものが好きなんだ」
「へぇ。確かに、言われてみればこのケーキもクリームたっぷりだ」
「美味しそうでしょ?お祝い事だから、ちょっと頑張っちゃおうかなーって」
「お祝い事?」
「うん。あ、睦月さん」
首を捻る睦月に、ホイップはにこにこと笑って言う。
「お仕事頼んでいいかな?店の中にテーブルあるでしょ、あそこをちょっと飾り付けしてきてくれないかな?」
「テーブルを?…あ、そのお祝い事ってやつか。ウチの店でパーティでもするのか?」
「うん、そんなところ」
「分かった。クロスとかは何処に?」
「カウンター下にあるから、好きなの選んでー」
「了解」
「ぜーんぶ、睦月さんの好きなように飾っちゃっていいからね!」
妙に含みのある、ホイップの笑顔。
少々不思議に思いつつも、睦月は与えられた仕事をするため店内へ戻っていった。

******

「…よしっと。こんなもんかな」
ホイップに言われた通り、店内の喫茶スペースを飾り付ける。
白いレースのテーブルクロスと、カウンターから運んできた花瓶。椅子の上には、近所のおばちゃんのお手製というクッションを載せた。
飾り付けが終わり一息付いていると、店内の客達もぞろぞろと周囲に集まってくる。
「おや、お祝いかい?」
「みたいですね。何方かの誕生日とかですかね?」
「いーや?今日は誰も誕生日なんかじゃないね」
「そうなんですか?でも、さっきホイップが大きなケーキ作ってましたよ」
「ホイップちゃんが?…ああ、成程。まったく、兄ちゃんも幸せ者だねぇ」
「はい?」
「まぁ、すぐに分かるさ」
客の言葉に疑問符を浮かべる睦月だったが、確かに言う通り。答えはすぐに分かった。

「おまたせー!」
大きなケーキをワゴンに載せて、ホイップが厨房から出てきた。
ケーキは先程見たものよりも立派なデコレーションが施され、最早芸術の域と言っても過言ではない。
「うわっ、凄いな!」
「えへへ、そうでしょそうでしょ!」
ホイップは自慢げに笑うと、ケーキをワゴンからテーブルの上に置き直す。
ケーキに小さなロウソクを立て、周囲の客達をぐるりと見回すと、大きな声で言った。
「それじゃあ、これから睦月さんの歓迎会を始めます!」
「…はい?」
「歓迎会!だって、せっかくウチに来てくれたんだもん!店が賑やかになって嬉しいよー」
「え、でも…俺ただのバイト店員なんだけど。それなのに歓迎会とか…」
「いいのいいの!あ、おばあちゃんお茶淹れてよー。おじさんはさ、確か家にお酒あるんでしょ?今日はじゃんじゃん呑んでもいいからねっ!」
「はいはい。とびっきり美味しいお茶淹れてあげようね」
「酒盛りすんなら、近所の奴らも呼んでくっかな!」
「折角だし、私も家から何か持ってくるわね。ホイップちゃん」
睦月の戸惑いを他所に、あれよあれよと歓迎会は進んでいく。
ご近所さんを呼び寄せ、料理を持ち合い、呑めや歌えやの大騒ぎ。
最初は困った顔をしていた睦月も、気が付けば皆の輪の中に混ざっていたのだった。

******

「いやー、楽しかったねぇ」
「だな…ちょっと騒ぎ過ぎた気もするけど」
客が引き挙げてがらんとした店内。
睦月とホイップは、テーブルを挟んで向かい合うように座る。
「なんかさ、こんなに盛大に歓迎会してもらっちゃって…本当に良かったのか?」
睦月が今更ながらの質問を投げると、ホイップは心底不思議そうな顔をする。
「え?何で?睦月さんは楽しくなかった?」
「いや、楽しかったけど。…でもさ、さっきも言ったけど俺ただのバイトだし。ここまでしてもらって本当にいいのかなって」
「睦月さんは頭固いなぁ。もっとふわふわしててもいいと思うよ?」
にこりと笑うと、ホイップは両手を大きく広げて言う。
「私は店長だからって偉ぶる気は無いし。ご近所さんだってあの通り、みーんな家族みたいなものだから。睦月さんも、ここで働くならその一員!」
「そ、そういうものなのか?」
「そういうものだよ。家族が増えたら、誰だって嬉しいでしょ?」
「あー…まぁ、確かに」
「ね!」
心底嬉しそうに笑うホイップに、自然と睦月の顔にも笑みが零れた。


「家族、かぁ」
2人が本当に家族になるのは、また別のお話。
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橋谷あも

Author:橋谷あも
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