あんまり自宅っ子描いてません

リリベティ
マールリリー(アブソル♂)、エルジェベト(クロバット♀)
ベティの義足は戦闘に特化したものなので、付け替えずに立とうと思うと結構大変だよって話。
刃を全倒しして頑張ってバランス取ればギリギリ立てなくもなさそうですが、結構体力要りそう……大体はリリーを支えにして立ってる。


追記に文章。
塩屋さん宅の鳳仙さんをお借りしています。鳳狂!あと瓦車&高雄がちょろっと出てる。
頂いた資料見つつ打ってましたが、口調とか不安だなぁ……誤字脱字は見付けたらそっと直します。そこは何時も通りです。
お子さんをお貸し頂き、有難う御座いましたー!



花街の大通りには、様々な店が軒を連ねている。主に歓楽街としての役割が強いが、地元の者が普段から利用するような商店もあり、日が落ちる頃には行き交う人の波で通りは埋まってしまう。
「すげーなぁ、見ろよ瓦車。今日はまた随分と客がいるみてぇだ」
「グ……」
花街の最奥、高雄太夫のいる屋敷の屋根から街を見下ろすのは、花街が誇る門番狂骨と、その相棒の瓦車である。
二人は大通りを行き交う人々を見下ろし、他人事のように言う。
「あんだけ人がいりゃ、面倒事も増えそうだ。こりゃ籠女ねーちゃんも大変だわな」
「ウ……ウア」
「あ?何で俺が手伝うんだよ」
「ガッ……ア、ウウ……」
「へぇ、盗人がねぇ」
ろくに言葉を発することができない瓦車だが、付き合いの長い狂骨には何の問題もない。身振り手振りと雰囲気だけで、何を言いたいのか十分に理解できるのだ。
「ねぇ、何の話?」
屋根の下から聞こえた声に、狂骨と瓦車は顔を見合わせる。
「……化物の姉ちゃん、盗み聞きは関心しねぇな」
「暇なんだから仕方ないでしょ!ね、何かあったの?」
屋根の下、建物の窓から顔を覗かせるのは高雄太夫。狂骨達が守る、花街の看板だ。自由に出歩けない分人一倍好奇心旺盛な彼女は、狂骨達の会話にもやはり興味を抱いたようだ。
「何でもねぇよ。ただ、ちょっとばかり盗人が出たから籠女が追ってる」
「あらやだ、今日はそういうのが多いの?盗人に喧嘩なんて、物騒にも程があるわよ」
「あ?喧嘩?」
「あそこ。違うの?」
高雄太夫が指差す先を見ると、大通りの真ん中で大勢の人が立ち止まっている。どうやら中心に誰かいるようだが、この距離ではよく見えない。
「……」
どうします?
そう言っているのだろう、瓦車が首をかしげた。籠女は盗人を追っていて手が離せないし、灼錠は今日は非番だ。門番長も他の仕事がある。あの騒動を納めるには、狂骨か瓦車のうちどちらかが赴かなければならない。
「ム、ウウ……ガァッ……」
「あー……いや、いいわ。俺が行く。お前は持ち場離れんなよ」
万が一にも高雄太夫に何かあった場合、瓦車の方が戦闘力は上だ。ここは彼を残す方が良いだろう。
狂骨はそう判断し、自ら騒動に飛び込もうとする瓦車を抑えた。音を立てて屋根瓦を蹴り、高い屋根から飛び降りる。
「ちょ、ここ何階建てだと思ってるのよ!?」
高雄太夫が驚いた声を上げたが、狂骨は見事に着地すると、屋根を見上げて叫んだ。
「瓦車、出来るだけ早く戻る。頼んだぞ!」
「……」
行ってらっしゃい。
ひらひらと右手を降って送り出す瓦車に背中を向けると、狂骨は軽い足取りで大通りへと向かった。


**********


行き交う人々を避け、声を掛けてくる客引きを適当にあしらい、狂骨は騒動の中心へと近付いていく。
大通りを塞ぐように人垣が出来ているが……どうにもこの人垣、近くでよく見てみると女ばかりのようだ。客引きをしている遊女達だろうか?派手な着物を纏った女達は、中央に囲った男性にしきりに誘いをかけていた。
「何だ、喧嘩じゃねぇのかよ」
小さく舌打ちすると、狂骨はよく通る声で叫んだ。
「おい、お前等!通行の邪魔だろうが!」
突然の門番の登場に驚いたのだろう。下手な真似をしては、どうなるものか分かりやしない。遊女達は顔を見合わせると、蜘蛛の子を散らすようにその場を離れていった。
「余計な仕事増やすんじゃねぇぞ」
散っていく遊女達に向かって溜息混じりに言い、狂骨も持ち場に戻ろうと踵を返す。しかし。
「あのー、すいません」
「あ?」
低い声に呼び止められ、狂骨は足を止める。
声の主は、先程まで遊女達に囲まれていた男性だ。同性の狂骨ですら一瞬目を奪われる程の美丈夫の登場に、成程、これは遊女達が群がるわけだと納得する。
「有り難う御座いました。いやぁ、遊女さん達を無下にも扱えないし、困ってたんですよねぇ」
少し間延びした口調に、人の良さそうな笑顔。穏やかな雰囲気を纏ってはいるが、狂骨は微かに眉間に皺を寄せた。
この男の目、どことなく獲物を見付けた獣に似ている。
「お前、あれくらいの誘いも断れないってんなら女遊びはやめとけ。またあんな風に通りを塞がれちまったら、こっちも面倒だ」
「あははー。今度からは気を付けるよー」
「……ならいいけどよ」
男性に注意すると、分かっているのかいないのか。にこにこと笑みを深くする。狂骨は肩を竦め、今度こそ持ち場に戻るために歩を進めた。


「さっきはどうしてあそこにいたんですか?何処かに行く途中ではなさそうでしたけど」
真横から話し掛けられ、狂骨は不機嫌そうに歩く速度を速める。
あの後、結果として助けたことになるのだろうか?騒動の中心にいた男性は、何故か狂骨の後を追ってきた。
「助けてもらったんだし、お礼くらいさせてくださいよー」
そう言って狂骨の隣を陣取り、あれやこれやと聞いてもいない話をしてくる。
「俺、鳳仙っていいます。貴方は?へぇ、狂骨さん。いい名前ですねー」
「狂骨さんはこの街の人?何処かの用心棒か何かですか?」
「ねぇ狂骨さん、聞いてますー?」
「……」
露骨に刻まれた眉間の皺を隠すことなく、狂骨は鳳仙と名乗る男性を睨んだ。彼は一体、どこまでついてくる気なのだろうか?
「おい、お前」
「鳳仙です」
「……鳳仙。お前、どこまで付いてくんだよ」
「それは勿論、狂骨さんがお話してくれるまでですよー」
「話したけりゃ、適当な店に行くんだな。お前くらいのナリしてりゃ、相手なんざ選び放題だろうが」
面倒臭そうに狂骨が言うと、鳳仙は「とんでもない!」と首を横に振った。
「俺が話したいのは貴方なんですよー。少しくらいいいじゃないですか?あ、なんなら遊女さん達じゃなくて貴方を一晩」
「あ?」
「ふふふ、冗談ですよー。そんなに怒らないでくださいよー」
ぎろりと睨む狂骨に怯むことなく、鳳仙は笑う。そんな彼に大きな溜息を吐き、狂骨は追い払うように右手を振った。
「お前、もう帰れ。俺は仕事に戻る」
「お仕事ですか。狂骨さん、何処で働いてるんですか?」
「……ここだ、ここ」
狂骨は適当なところで立ち止まると、目の前の店を指差す。花街の三大遊女といわれる、吉野太夫を有する由緒ある妓楼だ。鳳仙も立ち止まり、看板を見上げる。
「へぇー、大きな店ですねぇ。ここで何の仕事を?……あれ、狂骨さん?」
返事が無いことに気付いて鳳仙が目線を下げると、先程まで横にいたはずの狂骨の姿がない。
「……逃げられた、かな?」
肩を竦め、鳳仙は小さく笑った。


「ただいまー……」
「……」
持ち場に戻ると、歩いてくる狂骨が見えたのだろう。瓦車が屋根から降りてきた。出迎えてくれたのだろうか?狂骨は微かに肩の力を抜く。
「よぉ、瓦車。何も変わった事は……っ!」
「ッ!!」
狂骨が一歩前に出ると、瓦車はそれを遮るように狂骨の前に立ちはだかった。予想外の行動に、狂骨も思わずその場で立ち止まる。
「瓦車?何だよ、何かあったか?」
「グ……!」
狂骨の問い掛けに、瓦車は右手を上げた。人差し指で狂骨の背後を指し、全身から殺気を放っている。
「……つけられた、か?」
「……」
こくり、と瓦車が頷いた。
狂骨はそっと背後を窺うが、余程上手く隠れているのだろう、人の姿はなかった。このまま通り抜けられて高雄太夫に何かあってはいけない。何としてもここで片付けてしまわねば!
「どこの誰だか知らねぇが……死にたくなけりゃあ出てくるんだな!」
「はーい」
狂骨が鋭い声で叫ぶと、予想外に穏やかな声が返ってきた。ゆらりと蜃気楼の様に空気が揺れたと思うと、いつの間にか狂骨の目の前には絶世の美丈夫が立っていた。
「なっ……!お前、どうして」
「ふふ、騙されちゃいました?あれくらいで俺を撒けたと思ったら大間違いです」
にこりと笑う鳳仙に、狂骨は小さく舌打ちする。まさか、彼が幻術を使えるとは思わなかったのだ。門番衆きっての策士たるもの、それくらいは予想出来た筈なのに!
「しかしまぁ、貴方は化かしがいがありますねぇ。そんな顔しちゃって、かわいいなー」
「うっせぇ!お前……何が目的だ?まんまと俺の後つけてきやがって。高雄太夫か、それとも街の利権狙いか?たまにいんだよ、そういう奴」
低い声で問い掛ける狂骨に、鳳仙は訳が分からないといった様子で目を瞬かせる。
「高雄太夫?えっとー、もしかしてその人が狂骨さんの雇い主ですか?俺、その人には別に用は無いんですけどー」
「シラぁ切っても無駄だぞ!」
「えー!?俺、本当にその人のこと知りませんよー。俺はただ、狂骨さんにくっ付いてきただけですって」
「それもそれで如何かと思うけどな」
悪意はないことを主張する鳳仙だが、狂骨は信用できない様子だ。いつ鳳仙が動いても対応できるよう、既に臨戦態勢を取っている。その一方で、二人のやり取りを見守っていた瓦車はゆっくりと握った拳を解いた。
「ん、瓦車?」
狂骨が怪訝そうな顔で見やると、瓦車はそっと狂骨の肩に手を置いた。軽く力を入れて構えを解くように促し、静かに首を横に振る。
「……」
「何だよ、コイツの言ってる事が本当だってか?」
「ウウ……!」
こくこくと頷き、瓦車は鳳仙へと顔を向けた。覆面をしている為表情は読み取れないが、先程までひしひしと感じていた殺気は消え失せている。彼のことを、敵ではないと判断したのだろう。
「ほら見てください、俺は何も変な事するつもりはありませんよー」
「……なーんか、腑に落ちねぇ」
納得は行かないが、瓦車の他人を見る目は確かだ。彼が敵ではないと言う以上、鳳仙には本当に害を成す気は無いのだろう。瓦車を信用して狂骨が構えを解くと、鳳仙はにんまりと笑顔を浮かべた。
「狂骨さん、ここでお仕事してるんですねー」
「で?だから何だ」
「ここに来れば、また貴方に会えるってことでしょう?さっきも言ったじゃないですか、お礼くらいさせてくださいって」
「要らねぇよ」
「貴方が要らなくても、俺がしたいんですよー」
「要らねっての!」
「ふふふ」
苛立ったように狂骨が右足を蹴り出すが、鳳仙はひらりと避けて距離を詰めた。狂骨の顔を覗き込み、囁くように言う。
「俺、貴方みたいな人好きですよ」
「はぁ!?」
狂骨は咄嗟に身を引いたが、鳳仙は変わらずにこにこと笑顔を浮かべている。……一体、何のつもりなのだろうか?
「お前、そういう冗談はやめろよな?」
「やだなぁもう、本気も本気、本気で言ってますよ俺は。所謂一目惚れってやつですねー」
「うっさんくせぇ……」
「ひどいなぁ。こんなに真剣なのに」
「俺さぁ、そういうの信用できねぇんだわ」
「そうかー……そっか。それじゃあ」
すっと鳳仙の顔から笑みが消え、ふたつの目が怪しく光った。その光は、先程狂骨が感じた獣のような獰猛さを持っている。
「信用してもらうまで、とことん俺に付き合ってもらうよ?なに、悪いようにはしませんから」
「は……」
「とりあえず、今日のところは帰りますねー。明日から宜しくお願いしますね、狂骨さん」
一瞬ではあるが、不覚にも怯んでしまった。
目を白黒させる狂骨に微笑むと、鳳仙は優雅に踵を返し、花街の喧騒の中へと消えていった。呆気にとられた様子で立ち尽くす狂骨の肩を、そっと瓦車が叩く。
「あ……何だ?」
「……ウ?」
こてん、と首を傾げる瓦車の手は、胸の前で可愛らしいハートを描いていた。少しばかり理解するのに時間がかかったが、やがて狂骨の表情が苦々しく歪む。
「お前なぁ……ほんの少し関わっただけでンな仲になるかっつーの」
「ガゥ?」
「そんなもんより、俺は派手にドンパチしてる方が楽しいぜ?久し振りにねこまでも来ねぇかな、最近全っ然動いてねぇや」
ぐっと伸びをし、狂骨は翼を広げた。ばさばさと羽ばたき、高雄太夫の座敷の屋根に立つ。
「瓦車、お前も早く持ち場に戻れ!まだまだ、夜は長いからな」
「……ウ」
こくんと頷くと、瓦車も空高く舞い上がり、狂骨の隣へ降り立った。高い屋根の上から街を見下ろすと、きっと鳳仙が先程の二の舞になっているのだろう。大通りに不自然な人だかりが見える。
「……」
「もう今日はやめだ、やめ。そろそろ籠女ねーちゃんも手が空くだろ?どうにかしてくれるって」
瓦車が指で大通りを指し示すと、狂骨は疲れた顔で目線を逸らした。しかし、そうは言うものの内心気にはしているのだろう。時折盗み見る様に人だかりに視線をやっている。
ああ。この様子だと、きっと明日も彼を助けに行くんでしょうね。
そう瓦車は思ったが、何も言うことなくそっと指を下ろした。
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橋谷あも

Author:橋谷あも
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